2013年3月12日 « トップへ » 2013年5月29日
2013年4月10日
New York大学で学んだ最新歯科医療を提供します
私は2008から2011年にかけて、世界の歯科分野をリードし、全米最大の歯科医療・研究施設である「New York大学歯学部」で系統的に高度な歯科医療を学びました。アメリカの最先端の歯科医療の現場で学び、治療を行うことで、世界レベルの知識や医療技術を習得してきました。安全で長持ちする治療を提供します。
当然ですが、技術は大切です。歯科医療技術も発展し、ずいぶんと変わってきています。理事長、副医院長、そして私自身はニューヨーク大学で歯科臨床および研究を行ってまいりました。一般的にアメリカは歯科医療がとても進んでいるといわれております。欧米の最先端の歯科医療、一流の医療サービスを生まれ育った古里である大阪で実現するのが我々の夢でした。
時代も変われば人も変わる、その時、その患者様に最高の医療を提供する事を使命に、このフェスティバルタワー筒井歯科を開院いたしました。
約40年の歴史を誇る「筒井歯科グループ」
両親共に歯科医師であったことから、幼い頃から歯科医療の環境で育てられ、自分にも患者様にも、そして社会にも真摯に接する「父のようになりたい」という気持ちで、歯科医療に取り組んでまいりました。
我々、筒井歯科グループは私の両親が大阪の堺市にて創業しまして今年で39年目を迎えます。現在、堺、北浜、宝塚に合わせて4医院あり、今回のフェスティバルタワー筒井歯科にて5医院目となります。
これまでに、6万人超の患者様にご支持していただき、育てていただいた筒井歯科グループです。今回のフェスティバルタワー筒井歯科ではこれまで培ってきた医療技術、ホスピタリティーを大切にして患者様に満足していただける医院を追求しました。
私は『医療はホスピタリティーであり、ホスピタリティーは真心からの思いやりである』という哲学があります。
全世界からエキスパートが集まってくるNY大学の歯科医療
アメリカの歯科医療は日本やヨーロッパの歯科医療と比べても、各分野の専門分野化が高度に進み、一般歯科医の紹介もしくは、治療の難しさや、より精密な治療を求める患者様が、必要に応じて質の高い治療を受けることができるというシステムが確立しています。そのため、各分野の専門医になるための教育も確立されています。
写真はNYU歯学部病院。写真では大きさが伝わりませんが全米最大です。
特に、ニューヨーク大学は世界中からアメリカで最先端の歯科技術を学ぼうとする歯科医師または研究者が集まる施設です。ニューヨークは人種のるつぼといわれますが、アメリカのほかの大都市にある大学と比べてもニューヨーク大学もまさに世界中から優秀で志の高い医師、研究者や学生が集まって来ます。
指導医は勿論のこと、時には学生自身もその分野のスペシャリストであり、専門家なのです。そうしたその道の専門家と共に治療を行い学ぶことは、私にとって大きな転機となりました。
同級生&常勤の講師陣と。私は中断の向かって左から2番目にいます。
同級生はアメリカ、スペイン、ポルトガル、フランス、イタリア、ギリシャ、台湾、ロシア、リビア、エジプト、レバノン、ベネズエラ、韓国、インドなど世界各国から集まってきます。(年代も20代から50代~位まで)今でも交流がある仲の良いClassでした。
Comprehensive Dentistry(包括的な歯科学)
アメリカの専門医は、補綴専門医、歯周病専門医、歯内療法専門医、矯正専門医、顎顔面口腔外科専門医、小児歯科専門医の全部で6種類に分けられています。
日本で歯科医師として働き、もっと最善の治療をと思い、日々考えていた私にとってはどの診療科に行けばいいのか?わからない時期がありました。
その当時、のちに私のメンターになるDr. Michael CohenのInterdisciplinary Treatment Planningという本に出会いました。その著書の中に、さまざまな技術や治療法は、たとえそれらが個々にみて最先端を代表する者であっても、あてもなく提供されるだけでは、理想的な学習や理想的な歯科診療へと昇華する事はできない。現在から将来にかけて現れる多様な治療法や治療技術に対応する骨格となる包括的な治療計画を学ぶ必要があるとありました。読んだときに目の前にかかっていた霧が晴れるような感覚を覚えた事こと鮮明に記憶しています。
そのような、考えからまず私が所属したのがComprehensive Dentistryという診療科でした。Comprehensiveとは理解力があるとか、包括的にとか総合的にという意味になります。
「木を見て森を見ず」
木を見て森を見ずという言葉がありますが、高度な医療をする専門医も総合的にお口全体を見ずに治療してしまい、結果的に患者様の歯を無駄に削らなければならなくなることや、無駄に治療期間が長くなってしまうことがあります。
ですので、各専門医がしっかりと連携して治療に取り組み、効率的にできるだけ患者様の負担を減らすために診査・診断・治療計画の段階から各専門医が関わり、最善のゴールを共有しあうことが大切になります。
包括的な歯科医学という名前の診療科であるように、Comprehensive Dentistryでは各分野の経験豊かな専門医が講師を務め診査・診断・治療計画の段階から各専門医が関わり、最善のゴールを共有しあいながら実際に各専門医の指導のもと治療を行います。
すべてを総合的に診療する
実際には一番、日本の臨床の場に近い環境ともいえます。なぜなら一般的に日本での歯科医院では虫歯や歯周病や入れ歯や矯正すべてを総合的に診療することが多いからです。
いろいろな目的で留学する歯科医師がいますが、日本に帰り、世界標準の診療を目指すことを考えていた私にとっては、高度なレベルで専門的に連携させ、口腔状態を総合的に捉えながら治療するという診療で得たものはとても大きく、私の歯科医療の礎になっております。
二人一組でチームを組んで治療にあたります。私のパートナーはロシア人のナターシャ。
とても押しが強く(笑)、明るい性格で美人さん。当時留学したてで、緊張している私をグイグイ引っ張っていってくれる頼れる友人でした。
Implant Dentistry
Comprehensive Dentistry卒業前のパーティーにて同級生達と
Comprehensive Dentistry科で大学院生として多種多様な治療計画や治療に携わった後に、歯科インプラント学を徹底的に学びたいと思い始めました。理由は、専門家の高度な連携のもとに作り出される治療計画に歯科インプラントの応用が切っても切れないものであったためです。歯科インプラントは今までは不可能な治療に新たな道筋を作り出していました。
「この先生の元でインプラント治療を学びたい!」―私が「New York大学歯学部」で歯科インプラントを学んだのは、当時New York大学にいたインプラント治療の世界的な権威、Dennis P Tarnow氏が教授をつとめられていたからです。1980年代に創立されたアメリカで一番歴史のある歯科インプラント科で今日の歯科インプラントの標準的な治療法の確立に大きく貢献してきた歴史があります。
先程もお話をしましたが、アメリカの専門医は、補綴専門医、歯周病専門医、歯内療法専門医、矯正専門医、顎顔面口腔外科専門医、小児歯科専門医の全部で6種類に分けられています。
インプラントの専門医というものはありません。
では歯科インプラントはどの分野の専門医が担当するのでしょうか?
答えは主に歯周病専門医、顎顔面口腔外科専門医が手術を担当し、補綴専門医が歯科インプラントの被せ物を作ることが多いです。このように従来アメリカでは複数の専門医が連携して治療を行っています。
歯科インプラント治療の特殊性は外科的な知識(歯周病学、口腔外科学)に加え、被せものを作るという知識(補綴学)の両方が必要になります。それに加え、歯科インプラント学以外の歯科学は歯を対象にした学問であり技術でありました。そのような理由で、歯科インプラントに特化した研究、診療科が必要になります。
NY大学歯学部インプラント科設立者のDennis P Tarnow氏は歯周病専門医であり補綴専門医であるので、上記の両方の知識を高度に習得しているからこそ、歯科インプラント学の発展には各分野の垣根を越え、新しい体制が必要だとの考えからインプラント科が創設されました。
歯科インプラント学の世界でリーディング組織であり、NYという魅力的な立地である事から、アメリカ国内ばかりではなく世界中から歯周病、顎顔面口腔外科、補綴などの各分野からスペシャリストが集まっている組織です。
インプラント治療の世界的な権威、Dennis P Tarnow氏を始め、厳しい指導教官の元、インプラント治療における世界の第一線で学べたことは最高に幸せでした。
多様な患者様達
特に「New York大学歯学部」というところは、全米でも非常に患者様が多く、担当する症例数が多いので学生にとってはとてもありがたい環境でした。
患者様が多い理由は、技術的信頼に加えて、NYは人口が多いこと。NY(特にマンハッタン)の歯科医療費が高く、NY大学での治療費がとても割安になる事であるとおもいます。
ただ多いだけではなく世界各国の患者様を治療に当たりながら、治療技術はもちろん、コミュニケーション能力、インフォームド・コンセントなど、医療従事者として必要な知識を、経験を通じて学びとることができたことも、非常に意味深いことでした。
常に緊張感のある環境で一流を学ぶ
当時、印象に残っているのが、定期的に行わる各分野のドクター達を集めたカンファレンス。ここでは自分の患者様の治療計画を、数多くのドクターの前で発表し合う場所なのですが、ここでの熱気は本当に凄まじかったのを覚えています。
まず、それぞれの分野を極めたドクターが集まって来てディスカッションを行うわけですから、とにかく色んな意見が飛び出します。(日本と違ってガンガン意見がでてきます)。正しい診断はひとつですが、いろいろな立場のドクターから色んな治療方法がどんどん飛び出してくるのです。
これがとても勉強になります。患者様の状態や希望も千差万別であるので、いろいろな視点で考える力が養われるこのようなカンファレンスはとても有意義なものでした。
自分の担当患者様の発表のときなどはすごい緊張でしたが、自分の治療計画が評価されるときの喜びも大変なものでした。ただ、今思い出しても少し胃が痛くなります(笑)
外国人の患者様達とのコミュニケーションの取り方の難しさ
また、医療人にとって絶対に必要なスキルである「患者様との適切なコミュニケーション」についても学ぶことができました。
そもそも、同じ日本人の患者様であったとしてもコミュニケーションは難しいものです。ましてや、外国人の患者様とのコミュニケーションは尚更難しい......。生まれた国、育った環境などのバックボーンが全く違いますから、言葉は通じたとしても、患者様の本質的なご要望を理解することは本当に難しいものでした。
こんな失敗談があります。ある黒人の患者様が前歯を治療と来院したのですが、その方は前歯の間に隙間ができていて、日本人から言わせると多くの方がコンプレックスを感じてしまう状態でした。当然私はその前歯の隙間を埋めるべく治療方法を提案したのですが、どうも患者様はしっくりこない。
話を聞いてみると、彼にとってはこの前歯の隙間は、実はとても気に入っていて、むしろカッコいいと思っているくらいだったのです。
このように、歯科医師が「こちらの方が良い」と思っていても、患者様からすると、実は全く違ったご要望を持っている場合もあります。歯科医師としての大切なことを学ぶことができた良い経験でした。
より本物志向の患者様のご期待にお応えできる環境
おもてなしの心を大切にする日本で39年間、筒井歯科グループが培ってきたホスピタリティあふれる歯科医療と、アメリカの最先端の歯科医療。これら2つの考え方をミックスし、ハイブリッドで、より本物志向の患者様のご期待にお応えできるよう、このフェスティバルタワー筒井歯科を開院いたしました。
ぜひ当院までご相談ください。あなたに合った治療方法を全身全霊で、ご提案をさせて頂きます。
院長プロフィール
フェスティバルタワー筒井歯科
院長/筒井 純也
2005年/日本大学松戸歯学部卒業
2005年/日本歯学センター勤務
2006年~2007年/宇川歯科勤務
2008年~2009年/ニューヨーク大学歯学部総合診療科在籍
2009年~2011年/ニューヨーク大学歯学部インプラント科在籍
2011年9月~/筒井歯科勤務
2013年/フェスバルタワー筒井歯科 院長就任
2013年/全米スタディークラブ シアトルスタディクラブ(SSC)※ の日本支部「SSC of Japan」立ち上げ
※近年の歯科治療の主流としての考え方のひとつに、「インターディシプリナリーアプローチ」というものがあります。これは患者様の症状にあわせて、専門医同士が計画的に、連携して治療していく治療スタイルです。このインターディシプリナリーの発信元ともいうべき団体が、このSSCです。
世界の学会・勉強会に参加。著名なドクター達から指導を受けました
NYUインプラント科の教授 Dr. Dennis P. Tarnow
我々兄弟の恩師であるDr. Dennis P. Tarnowと元NYUインプラント科の教授Dr. Dennis P. Tarnow
私が3年間、留学していたニューヨーク大学のインプラント科の設立者であり教授であった(現在はコロンビア大学で教授職)デニス・ターナー先生。この先生のもとで学びたくてNYUに留学しました。
デンタルインプラントの世界で安全な治療のエビデンス(科学的根拠)を確立し、また世界中に教育してきた研究者であり臨床医です。
日本でも3日間などのコースにインプラント治療を第一線でされている先生が受講され、多くの影響を与えた先生です。素晴らしさは多くの先生がホームページなので書かれておられるのでご覧になっていただければと思います。(Dennis P. Tarnow、ターナー、インプラントなどのキーワード検索で多くがでてきます。)
私の初めてのターナー先生との出会いは、教科書の中でした。その後も、学会やインプラントメーカーの資料や尊敬する先生のプレゼンテーションや症例検討会にでてくる名前でした。
教え子になる前から本当に私の師でした。
念願がかない、いよいよニューヨーク大学の歯学部の大学院に入学して授業やクリニックで一緒に診療をし始めたときの感動は忘れられません。
一緒に行った手術で一番始めに教えていただいたことは器具の持ち方でした。持針器という縫合のときに針をもつ手術器具です。
結構、エキスパートの外科医も部位によっていろいろな持ち方をすることが多く、私もそうでした。しかし、ターナー先生は『筒井先生、少しアドバイスさせてもらってもいいかな?持針器はこのように持つのだよ、届きにくいところは無理な持ち方ではなく、患者さんに頭の位置を動かしてもらうか、自分が動くのだよ』といわれたのが、ターナー先生からの最初のアドバイスでした。なぜか、いまでも印象的に覚えています。(初めて一緒にする手術だったからでしょうか?)
最先端の治療技術を学びに世界中から歯科医師がくる場の長であるターナー先生は私の知っている中で、一番基本に忠実な先生、研究者でした。
デンタルインプラントの世界をリードする教室で始めに学んだものは派手な手技ではなく基本がいかに大切であるかということでした。
ターナー先生は本当に生徒思いの先生で、自宅に私たち生徒を招いてレクチャーしてくれたり、クリニックで私たち生徒を見かけると、大丈夫か?といつも声をかけてくださる暖かい方です。また、夜遅くまで頑張っていると、とびっきりの笑顔で『I'm proud of you』って言ってくれるのです。これが、うれしくて、うれしくて、頑張れました。
写真はNYUインプラント科大学院1年目にAcademy of Osseointegration 2010年でポスター発表時に撮った写真。
指導医で共同発表者のDr. Dennis P. TarnowとDr.Sang-Choon Choとアメリカで一番大きな歯科インプラントの学会。NYUのペリオ・インプラント科では毎年、大学院2年生、3年生が参加します。通常、1年目ではサポートに入り発表は行わないのですが、1年目に発表をする機会を得ました。
NYUインプラント科教授:Dr. Stuart J. Froum
ニューヨーク大学・歯科学院、インプラント科の教授(リサーチ部門)
次期アメリカ歯周病学会会長で歯周病学と歯科インプラント学の権威の一人です。
特に、歯科インプラントの世界では歯科インプラントの失敗や偶発的な問題にどのように対処すべきであるか?
また、どのように問題なく歯科インプラント治療を行うか?ということが大切だと世界中で講演されています。
近年は、年一回行われるDental Implant complicationsという学会を開催し、歯科インプラント再治療のエビデンスレベルを高められてる偉大な先生です。
近年、歯科インプラント治療の発達や爆発的な普及の陰に、残念ながら多くの問題が出てきているのも事実(実際、NYUでは他の病院で行われたインプラントの再治療が多くなってきていました。)ですので、著書のDental Implant complicationsも歯科インプラント治療に携わる歯科医師には欠かせない良書だと思います。
人柄はというと、とにかく、ユニークでいつも皆を笑わせてばかり!!アメリカンジョークって面白くないと思ってましたけど、笑いに壁はないなと思いました。(笑)
本質を見抜く洞察力は天才的で一緒にリサーチをした2年の間は本当に刺激的でした。アメリカで行われるAcademy of Osseointegration という国際学会で2度、ポスター発表しました。また、研究が関連する歯科インプラントの手術で多くの指導をしていただきました。
臨床医としてもすごく評価が高く、世界のVIPが患者さんです。
オフィスはニューヨーク近代美術館(MoMA)の目の前です。
「インプラントのパイオニア」: Dr. Leonard I. Linkow
左から本人、Leonard I. Linkow、フランス人の同級生、Dr Ziad Jalbout。
Ziad Jalboutとのツーショット
Dr. Ady Palti
Dr. Stephen Wallace(サイナスリフト研究第一人者)
本人はアシスタントオペレーター 術者 Stephen Wallace DDS
ニューヨーク大学でサイナスリフトのライブオペにて(アメリカ人医師向けの講習会)
Stephen Wallace
DDSの講義の手伝い後、控え室にて。
Preston D.Miller, JR., D.D.S/NYUにて歯周病学の権威
Robert N. Eskow, DMD, MScD
NYUインプラント科診療室にて。
Tiziano Testoriとの勉強会の様子
2013年3月12日 « トップへ » 2013年5月29日